HSPがマルチタスクを苦手な原因と5つ具体的対策

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やることが多いとパニックになっちゃうよ。
全然集中できないし、仕事がおわらないー。

こんな悩みを解決します。

この記事を読むとこんなことが分かります。

  • マルチタスクとはなにか
  • マルチタスクによる脳への影響
  • HSPさんはなぜマルチタスクが苦手なのか
  • HSPさんにおすすめするマルチタスクに対する具体的な対策

会社では、たくさんの種類の仕事を時間内に終わらせなければならず、とても大きなストレスがかかりますよね。この記事を読んで、マルチタスクに対する悩みを解決していただければ嬉しいです。

強度HSPで入社以来マルチタスクに苦しみ続け、対策を編み出した私が心を込めて解説します。

目次

【結論】マルチタスクが苦手なHSPが実践すべき5つの対策

先に結論だけお伝えしておきます。基本的な考え方は 考えることを減らす ことです。

具体的には、下記5つが対策になります。

  • 時間割を作る
  • すぐ終わることは先にやる
  • 時間がたって不要になったタスクをやらない
  • 机を整理整頓する
  • PC内を整理整頓する

マルチタスクとは

マルチタスク

マルチタスク

複数の作業を同時にもしくは短期間に並行して切り替えながら実行すること

引用元:マルチタスク (心理学) – Wikipedia

会社では、複数の業務を並行して進めなければなりませんよね。

私は化学メーカーの研究員をしていますが、一つのことを突き詰めると思われがちな研究員でさえ仕事はマルチタスクであふれています。例えば下記のことを日々並行して進めなければなりません

  • 3つの研究テーマを受け持つ
  • 複数の部署と連絡を取り合う
  • 日々のメールのやり取りに加え、上司などから途中で質問される
  • 新人さんの教育
  • 実験
  • 実験データの解析
  • 次の実験の計画 などなどたくさん。

私は一つのことをとことん突き詰めてやるのは得意なのですが、複数を並行しなければならないと急にパフォーマンスが落ちます。具体的には、仕事の進捗が遅くなる、一つのことに集中できなくなる、コミュニケーションでの反応が遅くなるなど。

輩社員からは「自分のキャパを上げていかないとやっていけないぞ」と言われ、何とかマルチタスクをこなせるように頭をフル回転させていました。

ですが、この方法は脳に悪影響がでるし、成長するどころか疲弊していってしまうんです。

マルチタスクは脳に悪影響?

マルチタスクは脳に悪い

マルチタスクに関するある研究があります。

スタンフォード大学の研究者クリフォード・ナスは、マルチタスクの習慣を頻繁に継続すると能力が向上するのではないかと考えた

引用元:マルチタスク (心理学) – Wikipedia

うんうん、私もそう思っていました。マルチタスクの力を伸ばせばいいのだと。でも違ったのです。研究の結果は下記の通り

研究の結果、人間がマルチタスクをするとき、脳の中の別々の領域で処理を行っており、同時に並行処理しているわけではなく、それを短時間で頻繁に切り替えを行っていることがわかった。そして、それぞれの処理に関して集中して行うことができなくなっていることがわかった。

引用元 :マルチタスク (心理学) – Wikipedia

マルチタスクをすることによって、集中して行うことができなくなっているんです。しかも、2つの作業をマルチタスキングした場合、それぞれ50%の処理能力を維持するわけではなく、80~95%も低下する傾向となるとのこと。
(論文の原文はこちらですスタンフォード研究マルチタスカーのパフォーマンス障害 (infoq.com))

でもマルチタスクが得意な人もいますよね?

あれ実は、作業順序を考えたうえで、一つずつの作業に中秋して、終わったら次、終わったら次、と切り替えているんです。

要するに、マルチタスク(並行)でなく、シングルタスクを直列で進めているんです。

HSPがマルチタスクを苦手な原因

特にHSPさんは、マルチタスクが苦手なように思います。理由はHSPの気質にあります。

マルチタスクが苦手な原因に関わる気質として下記が挙げられます

  • 刺激を受けやすい
  • 真面目で良心的
  • 短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう
    参考文献:ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。エレイン・N・アーロン [著]・冨田香里 [訳] 講談社

こうした気質がゆえに、仕事で下記の不具合が発生してしまいます。

・目の前の業務に頭がいってしまい、細かな仕事を後回し
・所要時間の見積もりがうまくできない
・優先順位付けが不明確
・仕事の量、種類が多いと頭がパンクし業務効率低下

仕事量が少ないときは特に問題は起きませんが、仕事が忙しくなって、さらに新たな仕事が舞い込むと、頭の中はパンクしがちです。

忙しいときは目の前の業務に集中し、細かな雑務は後回し。優先順位付けも不明確なまま、出来ることから手をつけて最終的に要求された納期に間に合わず大目玉。

よくあるパターンではないでしょうか。(自戒・・・・)

HSPが苦手なマルチタスク対策の考え方

考え方

HSPは、多くの情報を同時に処理することが苦手です。そして、マルチタスク自体が脳に悪いです。

ではどうするか、マルチタスク(並行)でなく、シングルタスクを直列で進めることをめざしましょう。

ですが、いざやろうとしても色々なことが気になってしまいますよね。シングルタスクを直列で進めるためには考えることを減らすことが必要です。考えることを減らせれば、おのずとシングルタスクに近づいていきます。

では、 考えることを減らす ための具体策を紹介します。

HSPさんにおすすめのマルチタスク対策① Todo表・時間割を作る

一般的な対策なので、すでに実践している人も多いのではないでしょうか。

注意いただきたいのは、ただ箇条書きしたのでは、やることが多すぎて情報を処理しきれません。ポイントは下記の通りです。

  • 全タスクを出し尽くす
  • 仕事の優先度を見える化する
  • 必要な時間を見える化する

ポイントを読んでもパッとイメージできないかもしれませんので、手順に従って説明します。

STEP
細かいタスクまで書き出す

手持ちのタスクをすべて書き出します。

細かいタスクとは、例えば机の整理整頓、ごみ捨てといった雑務も列挙するとよいでしょう。なお、エクセルでの作成をお勧めします。

書き出した後にやるべきことを思い出す必要がない状態にするようにしましょう。

繰り返しますが、対策の基本的な考え方は考えることを減らすです。

STEP
重要なタスクを赤色にする

ただ箇条書きにしただけでは、どこが重要かわかりません。重要なタスクが一目でわかるようにし、どこに頭を働かせるべきかをはっきりさせます。

注意点は2色以上使わないことです。色が増えると、情報量が多くなり処理に時間がかかります。

STEP
今日考える必要があること、ないことに分類する

今日考える必要がないタスクを、見えないところに移動させます。

目に文字が入るだけでも考えてしまいますので、移動させることで考える量を減らすことができます。

移動したタスクは当日の仕事の最後あるいは、翌日朝いちに確認し、追加のタスクがあればStep.1からtodoリストを修正していきましょう。

STEP
時間割を作る

エクセルで1日を4分割(午前前半/後半、午後前半/後半)にしてタスクを割り当てる、あるいは、社内スケジュールソフトに入力します。

時間割を作ることを面倒くさがってやらない人が多いのですが、納期内に仕事を終わらせるうえで最重要です。

なお、時間の見積もりが苦手な人はこちらの記事を参考にしてください。

STEP
時間割に従って作業をする

あとは実作業に移ります。

ここでの注意点は、実作業中に再度スケジュールを見直したり他のことを考えないことです。実作業に移る前に他のことは十分考えました。目の前に集中して大丈夫です。

HSPさんにおすすめのマルチタスク対策② すぐ終わることは先にやる

社内の短いweb教育や、読んでしまったメールの返信などはすぐやりましょう。忙しくても、です。

理由は、後回しにするとすぐやるのに比べて何倍も時間がかかってしまうからです。

例えば、メールの返信。

後回しにすると、まずはメールを探す → なんの話だったか思い出す → 返信する

後回しにすると余分な仕事が増えます。他の仕事でもすべてそうです。探す、思い出す、無駄な時間です。

目の前の業務を差し置いて、優先度の低い仕事をするのが苦しいという気持ちはわかります。ですが、仕事が早い人は、必ずと言っていいほど、すぐ終わることはすぐやります。ここは苦しい気持ちを我慢してください。

HSPさんにおすすめのマルチタスク対策③ 時間がたって不要になったタスクをやらない

優先度の低いタスクは時間がたっても残っていると思います。このタスクの中に、必ず不要になったタスクがありますので見つけて消しましょう。

やらない仕事を決めることが重要と聞くことがあると思います。

なかなか難しいですよね。だって、完全にやらなくていいことはないんですから。基本的にはすべて「やった方がいい」んです。

やらない仕事を決めるための一番簡単な方法は、時間で陳腐化させることです。時間がたてば状況が変わり、やるべきことがやらなくていいことに変わっていくのでやらない判断をしやすいです。

HSPさんにおすすめのマルチタスク対策④ 机を整理整頓する

整理整頓

目に入る情報を極力減らすために、机の上にはPC以外おかないようにしましょう。

HSPさんは刺激に敏感なため、机に資料などがあった場合、目に入ると資料のことを考えてしまいます。

すべてを机の中に入れるか捨てることで、考えが散漫になることがなくなりますし、心のざわつきも減るはずです。

PC内を整理整頓する

整理整頓

不要なファイルは捨てる、フォルダの階層を整理しましょう。

PC内も同じです。フォルダやファイル数が多いと、それだけで文字情報が多くて頭が疲れてしまいます。

もしも、ファイルをゴミ箱に入れることに不安を覚える人は「捨てる予定フォルダ」を自分で作りましょう。万が一、時間がたってやっぱり必要になった場合には、探すことができ安心です。

1フォルダ中のファイル数10個程度にしておくと、目的のファイルを見つけやすいです。

【まとめ】HSPがマルチタスクを苦手な原因と5つ具体的対策

  • マルチタスクとは、複数の作業を同時にもしくは短期間に並行して実行すること
  • マルチタスクは脳に悪い
  • HSPさんの気質によりマルチタスクが特に苦手になる
  • マルチタスクを克服する考え方は『考えることを減らす』こと
  • HSPさんにおすすめするマルチタスクに対する具体的な対策
  1. ToDo表・時間割を作る
  2. すぐ終わることは先にやる
  3. 時間がたって不要になったタスクをやらない
  4. 机を整理整頓する
  5. PC内を整理整理整頓する
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著者

こんにちは、ねこまるです。
強度HSPで、2021年6月に適応障害になり休職中です。10年以上、化学メーカーでサラリーマンをしてきた経験を活かして、仕事が辛いHSPさんの悩みを解決する記事を書いています。ブログのコンセプトは「精神論やきれいごとで状況は変わらない。具体的に行動に移せる解決法を提案する」こと。

皆さんの人生のつらさを減らせるように、心を込めて記事を書いていきます。

本ブログの引用に許可はいりません。ただしこのページにリンクを張っていただきますようお願いします。

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